お線香の日本香堂

母の日参り 俳壇|お母さんとの心の絆を詠んだ句

母の日参り俳壇

2022年の春から始まりました
TBSラジオ朝のワイド番組
『パンサー向井の#ふらっと』
(月~木 8:30~11:00)にて放送中の
朝一番おたよりコーナー、
日本香堂プレゼンツ
『ふらっとポスト』(8:41頃)――。

近石真介さん、大沢悠里さん、
伊集院光さん…
歴代の名パーソナリティが
築かれた名物おたよりコーナーも、
3年目を迎えることができました。
『母の日参り 俳壇』には、
短期間の募集にもかかわらず
1511句ものお心のこもった
作品をお寄せいただき、
誠にありがとうございました。

厳正なる選考の結果、
決定いたしました入選4作品、および、
母の日参りパートナーシップ賞
3作品の発表です。

母の日参り 俳壇

結果発表

【テーマ】お母さんとの心の絆

令和6年 入選作品

ははははからとど常備菜じょうびさい

富山県祐宇ゆう さん

作者より
大学生になり、ひとり暮らしをして間もない時のことです。母の日にカーネーションを贈ったのですが、母からは宅配便で手作りのおかずや梅干しが送られてきました。改めて母という存在を実感した日でもあります。
村上さんのコメント
お母さんはどんな時でも子どものことを考えてくれるということが伝わってきて温かい気持ちになりました。「母の日の母」というのも、素敵な言葉でいいなと思いました

ははフォントのおおスマホかな

福岡県なつき さん

作者より
子や孫と写真を交換するため、母の日にスマホデビューした母、ただ文字が見えないためにフォントサイズを1番大きくして奮闘する、たくましくて可愛らしい自慢の母です。
向井さんのコメント
スマホに手こずりながらも、孫や子どもの写真を見たい、撮りたいと奮闘している情景が伝わる一句ですね。

ははかずだけさくなりしはは

広島県あさ さん

作者より
会うたびに小さくなっていった母。事故の後遺症と闘っていたが、必ず元の元気満々な母になると信じていた愚かな私。全ての生き物は必ず老いていくということをすっかり忘れてしまっていた。母の老いを受け入れられなかった。気づいていたのに。分かっていたのに。優しくしてあげれなかった。ごめんね。かぁさん。かぁさん、ごめん。
村上さんのコメント
母の日はもちろん一年に一回ですが、母の日が重なれば重なるほど母が小さくなっていく、そういう母の日もあるのだと思いました。

はは固定電話こていでんわははこえ

山梨県みなまる さん

作者より
母の日の母に電話をしました。母はいまでも固定電話しか使っていません。
向井さんのコメント
スマホが普及する中、固定電話でも聞こえ方は変わらないかもしれませんが、声に昔の懐かしさが詰まっているものですね。固定電話なら、確実にそこにいてそこでしゃべっているという映像が浮かんできます。

パートナーシップ特別賞

『ココ・カラ。和歌山』賞
by JAグループ和歌山

賞品/スターチスなどを使用したアレンジメント

野良仕事のらしごとあせばむははむぎかぜ

岡山県まゆん さん

作者より
毎年、暖かくなってきた5月に畑で夏野菜の準備をする母がいます。夏休みに孫のために美味しい手作りの野菜を作る母も高齢で汗かきながらの作業が辛そうなときに吹いた爽やかな風が頑張る母に心地よさそうでほっこりした1日を表現しました。
セキサンキューッ賞
by 一般社団法人 日本石材産業協会

賞品/3,000円商品券+お墓物語Ⅲ(冊子)

ゼッケンのひとつにははがいる

ゆみ さん

作者より
陸上部に所属していた時、ほつれるたびゼッケンを直してくれた母。その縫い目には母の熱い想いが込められているような気がしました。
PRAY for (ONE)賞
by 一般社団法人 PRAY for (ONE)

賞品/蒔絵小箱 カーネーション

はは仏壇ぶつだんちちそっと

栃木県秋草あきぐさ さん

作者より
父母はすでに他界していて、今は仏壇の左右に二人の写真を置き、毎日線香をあげています。母の日には、仲よく旅行好きだった二人の写真を近づけ更に楽しい旅を続けることを祈るのも息子としての喜びかなと思いました。
過去の作品 2022

ははははりたるくりやかな

東京都はちす さん

作者より
母の日も母が「お客様」となる事は一度も有りませんでした。

ははポテサラレシピ夏始なつはじめ

兵庫県江國優笑えくにゆら さん

作者より
大学進学で初めて一人暮らしをするときに、母は、私が好きなポテサラの作り方を書いて持たせてくれました。
5月の母の誕生日に、毎年思い出して母の味のポテサラを作ります。

かぜかおはは面影おもかげつま

岡山県 かじゅるお さん

作者より
初夏の爽やかな風の吹く日に、縁側で洗濯物を干している妻の姿が幼き頃の母に重なって見えた一瞬を詠みました。
息子と自分を重ねてみると妻と母の姿が時を経ても同じように感じて、当たり前の日常の幸せを再確認することができました。

まごはしゃぐははまいからのパフェ

東京都遠音とおと さん

作者より
孫に急かされ、墓前での報告もそこそこにファミレスへ移動。
いちごパフェに大はしゃぎの孫に目を細めながら、自分も幼い頃、母に連れていかれた墓参りの帰り、甘味処で小倉アイスを食べさせてもらった時の情景がまざまざと蘇り、胸が温かくなりました。
これも「母の日参り」の御利益というものですかね。
過去の作品 2023

はは からの おく そこ 新生姜 しんしょうが

大阪府ひやしそば さん

作者より
大学時代、母からの仕送りにはいつも新生姜が入っていた。夏と油断して風邪を引かないように気を遣ってくれていたのだと、大人になった今ようやくわかりました。

はは 花瓶 かびん えら 面映 おもはゆ

東京都あばたもえくぼ 様

作者より
母の日にカーネーションをどの花瓶に生けようか、照れくささを持ちつつ、悩みながら花瓶を選ぶ母の姿を詠みました。

まご 日傘 ひがさ はは 日傘 ひがさ

静岡県 鈴木 すずき 浮浮 うきうき

作者より
お墓参りの思い出のワンシーンです。
日傘がリレーのようになったおかしさと、母のさりげない愛情だったり、自分もまた、日傘を差す側の大人になったんだなという、感慨深さや自戒を込めて、詠みました。

はは からも がれるようになり 麦酒 びーる

埼玉県めっち 様

作者より
子どもの頃は母とお酒を飲むことはできませんでしたが、成人した今では母と一緒にビールなどのお酒を飲むことができ、嬉しいという思いを詠みました。
『ココ・カラ。和歌山』賞
by JAグループ和歌山

豆飯 まめめし ひとつひとつが はは あじ

鹿児島県 猫五郎 ねこごろう

作者より
昆布を入れ、塩をきかせて炊き上げた豆ご飯を食べるたびに、母の味付けが自分の身になっていることを感じます。
花の国日本協議会理事長賞
by 一般社団法人 花の国日本協議会

幼子 おさなご かえ りし 母笑 ははえ カーネーション

大阪府 縮砂 しゅくしゃ

作者より
認知症を患い、小さい子の様に感情の起伏が激しくなった母ですが、母の日に「ありがとうね」とカーネーションを一輪手渡すと満面の笑顔で応えてくれた日の事を詠みました。
ムーンダスト賞
by サントリーフラワーズ株式会社

はは ツバメの 子育 こそだ かさ ねつつ

岡山県まゆん 様

作者より
毎年ツバメが軒下に飛来して子育てをしています。
私も二人の息子の子育てを日夜頑張ってますが、ツバメが飛来して来るたびに母も同じように頑張ってたんだなと。いずれ巣立つ日が来るのが寂しいような嬉しいような母の日の風景です。
日本石材産業協会賞
by 一般社団法人 日本石材産業協会

はは おかえり うれ はは こえ

広島県ペンギンのいえ 様

作者より
母の日を理由にして、実家に顔を見に行くと、いつも「おかえり」と迎えてくれる母。その母の声が、私には本当に嬉しいです。いつまでも「おかえり」と母に迎えてもらいたいなという、想いを込めました。
PRAY for (ONE)賞
by 一般社団法人 PRAY for (ONE)

はは らう 墓前 ぼぜん くさ だんご

千葉県 萌水 ほうすい

作者より
春先になると亡き母は、堤で摘んできたヨモギを使って草だんごを作って食べさせてくれました。
それをマネして作ってみて感想を聞くべく母の日参りに持参し墓前で亡き母と一緒に食べた一句を詠んでみました。